
日本は国民皆保険制度といって、みんな何かしらの保険に入っています

会社で働いている人は社会保険だし、自営業の人は国民健康保険ですよね?

そうだね。
では、最近増えてきてる個人事業主(フリーランス)の人はどういう保険に入っているのかな?

やっぱり、自営業と同じ国民健康保険じゃないんですか?

たしかに、国民健康保険が多いかと思います。
中には「文芸美術国民健康保険組合」に入っている人もいます

そうなんですね?
文芸美術・・・なんでしたっけ?

いわゆる文美国保ですね。
国民健康保険ではありますが、組合に加盟する文芸、美術、映画、写真などの専門団体の会員しか入れません。
※本記事では個人事業主とフリーランスは同義として扱っています
個人事業主の人が入る可能性の保険の種類
国民健康保険
国民健康保険は市町村が保険者になる、75歳未満の人です。自営業者や無職の人などが当てはまります。
他の職域保険に対象にならない人が国民健康保険の対象になります。
保険料は自治体によって異なりますが、収入や扶養人数、固定資産税によって決まります。
文芸美術国民健康保険組合
文芸美術国民健康保険組合(文美国保)は、特定の業種の自営業者を対象とした国民健康保険組合の1つです。他には医師国保、薬剤師国保、建築国保、土木国保など様々あります。
芸能人なんかは東京芸能人国民健康保険組合というのもあります。
文美国保の対象者は文芸、美術、映画、写真などの専門団体の会員です。
社保サポ
一般社団法人フリーランスサポート協会による社会保険です。

個人事業主でも社会保険に加入できるというメリットは大きいです。
- 国保と違って厚生年金にも加入できる
- 収入によらず、保険料も定額
- 扶養家族分の負担もなし
あまり知られていませんが、個人事業主にとってはかなりいい保険だと思います。
自分が対象になるか、どれくらい安くなるかなどは、一度問い合わせて見てください。
↓↓
国民健康保険と文芸美術国民健康保険組合の違い
どちらも国民健康保険というものが付きますが、保険者と対象が違います。
文美国保は国民健康保険組合の1つです。
大きな違いとしては保険料が異なります。
国民健康保険は収入の増加によって増えていきますが、文美国保は定額です。
つまり大きく稼ぐ人ほど文美国保に入っている方がメリットは大きいことになります。
しかし、フリーランスでも小説家やクリエイター、デザイナー、カメラマンなども含まれますが、ブロガーや、アフェリエイター、ユーチューバーなどの個人事業主はこれには含まれない可能性が高いです。
それはブロガーやアフェリエイター、ユーチューバーなどは広告費が主な収入源となり、「広告業」とみなされるからです。

フリーランスでも、文美国保に入れる場合とそうでない場合があるんですね
また別の事業をしていて、そちらの収入がメインであるような場合も入れない可能性があります。
名称 | 保険者 | 保険料 | 対象者 |
---|---|---|---|
国民健康保険 | 市町村 | 地域差があり、収入や扶養、固定資産税などを元に変動 | 職域保険に加入していない75歳未満の人 |
国民健康保険組合 | 各職種ごとの組合 | 一定 | 該当する職業として働いている人 |
文美国保も国保健康保険と同様に厚生年金は出ないので、確定拠出型年金を検討してみるのも1つだと思います。
保険料からみた違い
国民健康保険
国民健康保険の保険料は自治体によって差がありますが、以下のサイトからシミュレーションをすることができます。
≪モデルケース1≫
東京都千代田区、30代、独身、年収400万円、固定資産税なし
年間保険料・・・236188円(※全国平均・・・270253円)
≪モデルケース2≫
東京都千代田区、40代、4人家族、年収500万円、固定資産税10万円/年
年間保険料・・・512067円(※全国平均・・・568196円)
≪モデルケース3≫
東京都千代田区、70代、2人家族、年金340万円、固定資産税8万円/年
年間保険料・・・138211円(※全国平均・・・159539円)
文芸美術国民健康保険組合
文美国保については組合1人、13500円です。
扶養1人につき、6100円です。
≪モデルケース4≫
家族4人の場合・・・31800円/月 → 年間保険料・・・381600円
≪モデルケース5≫
組合1人のみ・・・13500円/月 → 年間保険料・・・162000円
社保サポ
一方、通常、社会保険の保険料は4~6月の平均月収から1年間の保険料が決まります。
先に述べた社保サポでは月に38500円の定額負担です。
つまり年間に直すと、462000円になります。

国保のモデルケース2に当てはまる場合は切り替えた方が安くなりますね
ある一定以上の収入がある場合は文美国保または社保サポへの切り替えるとお得になるかもしれません。
扶養の有無などによっては文美国保と社保サポがどっちがお得かは変わってきます。
実際の切り替えは焦る必要はありません。
収入が少なければ、国保のままでも、そこまで保険料が高くないからです。
扶養が増えたり、収入が安定して増えてくれば検討してみましょう。
