
最近テレビとかで高額療養費が引き上げられるって聞いたけどどうなるのかしら?

そもそも高額療養費制度ってどんなのかしら?

簡単に言うと入院や手術、抗がん剤治療など、高額な医療を行ったときにある一定以上は払わなくても大丈夫だよっていう制度です

あら、もしものときは安心だね
でも、制度が変わっちゃうのかしら・・・?

今後のことはまだ決まっていませんが、現在の制度について説明していきます
窓口負担
国民皆保険制度という、制度の下、基本的に皆さん何かしらの保険に入っています。
医療機関にかかったときに窓口負担で払う金額は、医療費の年齢や所得に応じて1割~3割で、残りの9割~7割は保険者から支払われています。
高額療養費
その窓口負担の合計が1カ月あたりで見たときに、一定額を超える場合は高額療養費として、請求することができます。超えた分は後で払い戻されます。
また、事前に限度額適用認定証を申請しておくことで限度額を超えた分の支払いは免除されます。
入院や、抗がん剤治療など高額な治療が必要な方にはありがたい制度になります。

一定額は所得によって変わり、計算式などは次で詳しく説明します
自己負担限度額とは
自己負担の限度額は、所得によって変わります。
所得区分 | ひと月あたりの自己負担限度額 |
---|---|
年収約1160万~ 社保:標準報酬月額83万円以上 国保:年間所得901万円超 | 252,600円+(医療費ー842,000)×1% |
年収約770~約1160万 社保:標準報酬月額53万円以上83万円未満 国保:年間所得600万円超901万円以下 | 167,400円+(医療費ー558,000円)×1% |
年収約370~約770万円 社保:標準月額報酬28万円以上53万円未満 国保:年間所得201万円超600万円以下 | 80,100円+(医療費ー267,000円)×1% |
~年収約370万円 社保:標準報酬月額28万円未満 国保:年間所得210万円以下 | 57,600円 |
住民税非課税 | 35,400円 |

1番多いのは年収370~770万円のゾーンでしょうか。
その方が月に100万円の医療費がかかったとして、試算してみましょう
上の表にならって、ひと月の医療費が1,000,000とすると
80,100+(1,000,000ー267,000)×0.01
=80,100+733,000×0.01
=80,100+7,330
=87,430
つまり100万以上かかっても、高額療養費制度を使うことで、10万円未満に抑えることができるのです。
注意としては、月をまたいでしまうことで、ひと月の医療費が割れてしまうと、十分に制度を活かせない可能性があります。
負担上限額引き上げ?
2025年8月に、この負担上限額の段階的な引き上げが予定されています。
患者団体などの反対もあり、負担上限額の引き上げの見直しが国会で議論になっています。
負担上限額が引き上げになると、本当に医療が必要な人が困ってしまう事になる可能性があります。

ガンになるのが2人に1人という時代で、誰がいつこの制度のお世話になるかわからない状態でセーフティーネットとして持続可能な形で落ち着くといいなと思います。
マイナ保険証を使用した場合
限度額適用認定証がなくても、同様に限度額を超えた分の窓口での支払いが免除されます。
マイナ保険証があれば、限度額適用認定証を申請するより簡易に利用することができます。

急な入院など、限度額適用認定証を申請、準備する時間がない場合など助かりますね